バーチャル恋愛論

ネット恋愛の中にも、二種類あって……
「本気の恋愛」と、「恋愛ごっこ」があるようだ。

まぁ、恋愛ごっこから本気になるケースもあるので、一概に真っ二つには分けられないのだろうが、基本的にこの二つは分けて考えた方がいいだろう。

本気の恋愛は……
いろいろな見方があるとは思うが、出会いの場がインターネットであったというだけで、中身は生身の恋愛と変わらないのだと思う。
（この中に、片方だけが「本気の恋愛」をしている……いわゆる詐欺に近いモノが入るのかどうかだが、それは厳密には犯罪であって恋愛ではないはずだ）

で、恋愛ごっこだ……
これはいったいどんな意味があるのか？
これが今回のテーマである。

ネットで恋人の真似事をするというからには、自分の体にも時間的拘束が生まれるのは自明の理である。
つまり擬似恋愛とは、まったく本気でないのにもかかわらず、時間的拘束は本気の恋愛のようにかかるという、非生産的な営みである。

非生産的であるにもかかわらず、確実にそれをしている人々がるというのは、いったいなぜか？

反論の一つに、何か個人的な意味あいをもって擬似恋愛に臨んでいて、情報収集・その他の目的において生産的活動をしているのだ、というものが考えられる。
それは、それでイイだろう。心ゆくまで、目的を遂行していただきたい。

しかし、生産的意味なんて面倒なことを考えている人は、そんなにたくさんはいない気がする。
もっと単純に楽しいからしている、という人間が多いように思われる。

じゃあ、なぜ楽しいのか？
というか、本当に楽しいのか？

寂しいから、恋愛を無料で買っているように…俺には思えてしまう。

恋人達にだけ許される甘い言葉の数々が

「偽物」の札付きで簡単に手に入ったら

たいした覚悟もせずに、傷も恐れずに

割とリアルなそれを手にすることが出来るとしたら
　

それは、案外と人気商品になるのかもしれない。
寂しさを紛らわす、一時しのぎの薬として。
　

そして、少しづつ……人の心を変えていくのかもしれない。

　
ネットネタで一つ、話を書こうと思っている。