あまりにも面白くない「黄色いしみ」の話をしてしまったので、面白い「黄色いしみ」の話もしなければ……たった今、思い出した昔懐かしい「屈辱の物語」です。

 
昔、大嫌いなKという女がいた。
Kが俺を嫌いになった理由は知らないが、俺がその女を明確に嫌いになったのは、ある「事件」がキッカケだった。

Kと俺は小学校のクラスの新聞係であった。

まわり持ちで新聞を作っていたあの係は、今思えば最初から協力体制なんてなってなかったわけで、俺達の仲は「事件」以前から悪かったのかもしれない。

事件はKが、修学旅行のクラス新聞を一人で制作したところから始まった。
新聞は俺の知らない間にクラスの壁に貼ってあった。
先生の許可をとってから貼ると決まっていたので、まあ知らない間に許可をとったのか……と思いながら、同僚記者の書いた記事を読むつもりで、俺は新聞を眺めていた。

なぜ小学校の女子ってのは、しばしば斯くも陰険なのか?
トップ記事のタイトルは「修学旅行パンツ事件発生!」

そう……!
修学旅行に必ず一回はある「パンツを落とす奴」は、今回……俺であった。

修学旅行のその夜……
風呂場に落ちていた使用済みのパンツをつまんだ先生が
「おーーい、これ誰のだ?」
といいながら、部屋にやってきた時……Kも含めてクラスメイトの男女数名と一緒にいた俺は、うかつにも「カミングアウト」してしまたのだ。
その少し前に「パンツ失くした」と周りに話していたから、観念していたせいでもあった。

別にその事件を面白可笑しく書かれるのは、許せることであった。
もうクラスには知られていることであったし、俺も笑い話にしていたからだ。

しかし、その記事の最後には
「そのパンツには黄色いしみがあったとか?ないとか??」
というオチが記されていた。
そのパンツに黄色いしみなんて付いていた覚えはなかったが、なにぶん「使用済みパンツ」を落としてしまった手前、ものすごい恥ずかしさが襲ってきたのを鮮明に覚えている。
あの場にいなかった奴は、Kの記事と俺が自分でまいた噂を総合して
「俺=黄色いパンツマン」と思うに違いない。

「なんという品性下劣なトップ記事であることか!!!」

それから俺の怒りは頂点に達し、
「こんな人を中傷するような記事を認可する、担任の先生も先生だ!」
と猛然と抗議したかどうかは……記憶も定かではないが……

 
「心のしみ」も消したいな……なんて思ったりするのですよ。

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