家から、近くのコンビニエンスストアまで、徒歩5分。

勉強や作業に気が散ると、買出しに出かけるには、丁度良い距離だ。

雨が降っていなければ。

その日は、小雨が降っていて、買出しに出かけるのは、ちょっと不愉快な天気だった。

「でもなー、おなか減ったしな……」

学校に傘を忘れっぱなしだったので、傘も持たずに出かけていく。

ジメっとした空気。
夜だからといって、涼しい季節は過ぎた。

「あっついなー…」

ふとその時、

緑色の光が近づいてくるのが見えた。

……え?

俺は目が悪いので、目を凝らす。

こういう場合、人の顔に見えたものが、本当は看板の陰だったりするものだ。
実際どう考えても人じゃないものを、人に見間違える実例が自分にせよ他人にせよ多いのは、いったいどういうわけなのか?

しかし、今回にかぎっては……

……本当に人の顔だ。

緑色に浮かぶそれは、長い髪の女の人に見えた。

こっちに近づいてくる。

闇の中で、その緑の頭の位置は、丁度人間の顔の位置。

俺の目の高さである。

下向きかげんの顔の表情は読めない。
 
悪いけど、本当の話だよ?

俺、その時……

本当にビックリしたんだから。

こんな風にね・・・

「あ、雨なのに、携帯電話開いて、メール打ったら駄目だよ……しかも、緑に光る携帯画面って……今、少ないよね(笑」

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